Book as a Service, サービスとしての電子書籍
現在、多くの電子書籍事業は「半永久的な貸本」の体裁をとっています。でもこのサービスにも販売にもなりきれない形態が、多くの問題や不満を引き起こしている気がします。私は出版、書籍流通、書店のいずれにも属さずその領域の「モノを知らない」ただの読者ですが、私のフィールドであるクラウドコンピューティングの視点から、クラウドサービスの定義に沿った「Book as a...
View Article図書館向け電子書籍貸出サービス普及への課題
11月5日から7日まで、パシフィコ横浜で「第16回図書館総合展」の展示会が開催されました(図書館総合展週間は2日〜8日)。私は6日に行って、一般社団法人電子出版制作・流通協議会(電流協)主催のフォーラム「公共図書館における電子書籍貸出サービスについて」と、展示会場内の取材をしました。以下はそのレポートです。 ポット出版「プラス電書」の試み...
View Articleアマゾンvsアシェット終戦
アマゾンとアシェットのバトルにようやく決着がついたようだ。両社は先週、来年から実施するEブックの卸値その他の事項で合意に達したと報告した。アマゾンがアシェットの在庫を減らしたり、予約ボタンを消したりして、契約更新のネゴシエーションが難航しているのが表沙汰になったのが今年の5月だったので、半年以上もすったもんだしたことになる。 両社が合意に達したことを伝えるアシェット社のプレスリリース。...
View Article中国語繁体字の標準化にぶつかって
今年の10月、私はサンフランシスコで行われるW3C主催のTPACというイベントとブック・イン・ブラウザ会議に参加するため、シリコンバレーに向かった。...
View Articleインフォメーション(The Information)
今年は新著『テクニウム〜テクノロジーはどこへ向かうのか?』(原題 “What Technology Wants “)が邦訳され、来日も果たしたケヴィン・ケリー。彼が2011年に行ったジェイムズ・グリック(『インフォメーション〜情報技術の人類史』)へのインタビューの抄録が、堺屋七左衛門さんのブログ「七左衛門のメモ帳」で、クリエイティブ・コモンズ 表示-非営利-継承 4.0...
View Article「電子空間の中の文学」に向けて
ここまでの道のりは遠かった――。先週アマゾンがMac向けデスクトップ用読書アプリ、Kindle for Macを日本語対応させたのを受けて、さっそくダウンロードして使ってみての率直な印象です。ああ、これでやっと「電子書籍」の最初のステージが完了したのだな、との思いを深くしました。 Kindleの英語版と日本語版とでは、これまでもサービスの投入時期にタイムラグがありました。Kindle for...
View Article日本独立作家同盟がNPO法人化へ
日本独立作家同盟は、2月20日に東京のアーツ千代田3331にて行われた記者会見で、これまでの任意団体から特定非営利活動法人(NPO法人)への改組を発表しました。この会見には30名以上の記者、メディア関係者、インディペンデント作家が参加し、活発な質疑応答が行われました。 会場はハフィントン・ポスト日本版の編集部などもある3331アーツ千代田の一階。...
View Article池澤夏樹電子全集プロジェクトにたずさわって
昨年来、池澤夏樹の書籍が続々と電子化されているのを知っていますか? 2014年7月1日に発表されて、それからほぼ予定通りに進んできた。シリーズ名は impala e-books、発行は...
View ArticleEUが電子書籍のVAT軽減税率を認めないわけ
3月5日、EU司法裁判所はフランスとルクセンブルクが電子書籍に適用していたVATの軽減税率をEU法違反と判決した(判決文[PDF]。下はこの判決を報じたニュース映像)。この2国は、電子書籍を紙の本と同じ扱いとして、2012年からフランスは5.5%、ルクセンブルクは3%と軽い税率で販売することを許可していた。...
View ArticleRomancerがリニューアルして販売も可能に
セルフパブリッシング・プラットフォーム『Romancer(ロマンサー)』 株式会社ボイジャーの提供している『Romancer』は、Wordファイルなどから簡単に電子書籍フォーマット「EPUB 3」のファイルが制作・公開できるウェブサービスです。それがこのたび、販売委託などの拡張サービスも提供するようになり、魅力的なセルフパブリッシング・プラットフォームに生まれ変わりました。...
View Article国際電子出版EXPOと東京国際ブックフェア
毎年恒例の国際電子出版EXPOと東京国際ブックフェア(クリエイターEXPOなどと同時開催)が、今年も明日7月1日から4日まで東京ビッグサイトにて開催されます。「マガジン航」編集発行人の仲俣はボイジャーのブース(西1ホール 1F、小間番号8-4)にて2日の14:30から、本誌連載をもとに単行本化・電子書籍化された『本で床は抜けるのか』の著者・西牟田靖さんとのトークセッションに出演します。...
View Article電子書籍の「失われた◯◯年」に終止符を 〜続・「電書再販論」に思うこと
これまでの経緯 こんにちは。この「マガジン航」で以前、電子書籍への再販制度導入について、書かせていただいたことがあります(リンク)。 その時は、再販導入を主張する鈴木藤男氏(NPO法人わたくし、つまりNobody副理事長)、落合早苗氏(hon.jp代表取締役)の主張を、主に経済学的な観点から、分析しました。...
View Articleクレイグ・モドが韓国パジュで話したこと
2015年10月8日、韓国 paju bookcity が主催する編集者のためのセミナーに、クレイグ・モドは他の外国講師と共に招聘された。 坡州市(パジュ paju)は大韓民国京畿道北西部に位置する市。板門店のある軍事境界線(38度線)を隔てて北朝鮮と接する最前線で、市域に非武装地帯がある唯一の市である。ソウル市内からは北へ車で小一時間のところにある。...
View Article「月刊群雛」は次のステージへ進みます
日本独立作家同盟は2013年9月1日、「インディーズ作家よ、集え!」という設立宣言とともに活動を開始しました。最初は私一人での活動でしたが、あっという間に仲間が集まり輪が広がっていきました。まるで小さな雨粒が集まり、やがて大きな流れになるかのようでした。...
View Article鼎談:自己出版ブームの原点、藤井太洋「Gene Mapper」誕生秘話
西新宿にある台湾料理店・山珍居は、壁じゅうに名だたるSF作家のサイン色紙がずらりとならぶ「SFの聖地」である。電子雑誌「別冊群雛」の企画で、ここにSF大賞作家・藤井太洋、電子書籍のご意見番・林智彦、アルファーブロガー・いしたにまさきの三名が集い、インディーズ出版やSFについて語り合った。 左から、藤井太洋、林智彦、いしたにまさき(画:松野美穂) ネットの紹介記事からすべてが動き出した いしたにまさき...
View Article我輩はいかにしてカクヨム作家となりしか
「カクヨム」というウェブサービスがある。2016年2月29日にサービスを開始した、小説投稿サイトである。同種のものに「小説家になろう(@なろう)」などがあるが、カクヨムはKADOKAWAが運営するということで話題になり、期待も集まった。...
View ArticleKindle Unlimited上陸について思うこと
Amazonの定額電子書籍読み放題サービス、Kindle Unlimitedが、8月2日より日本でも始まり、楽天も雑誌の読み放題サービス「楽天マガジン」のサービスを開始しました。そこで、これらに先立つ既存の「読み放題サービス」についてちょっと思っているところを書いてみたいと思います。 音楽や動画では常識化してきているサブスクリプション型サービス...
View Article第1回 Kindle Unlimitedは貧乏大学院生への福音となるか?
人は千差万別な事情があって大学院に通うことになるわけで、理由や動機はともかく入ってしまったが最後、史料/資料を集めることからは逃げられない。これには万人が同意してくださるところであろう。 今回、連載の機会をいただいたので、現役大学院生の図書利用術を、電子書籍やデジタルアーカイブを含めて紹介してみたい。名づけて「アーカイブ・ハック」、ようするにケチケチ利用術である。 「借りるより、ポチってしまえ...
View Article